Dr. ひゅうご のブログ

アラフォー内科医です。生活習慣病や消化器疾患の診療、内視鏡治療に携わっています。

新型コロナウイルス ワクチンの3回目接種について

こんにちは、ひゅうごです。

連日新型コロナウイルス感染者が低水準で発表されていますが、まだまだ油断は禁物です。これまでどおりのマスクや手洗いの個人防護を続けつつ経済の回復を進めていってもらいたいと思います。

さて、今日のお題は新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種に関してとしたいと思います。

 

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新型コロナワクチンの「ブースター接種」が、日本では12月にも始まる見通しだ。時間とともに予防効果が弱まることや、感染力が強いデルタ株の流行を背景に、各国で検討や実施が進む。

      朝日新聞digital 2021年10月16日

 

1. 新型コロナウイルスワクチンの3回目接種とは

日本では主にファイザー、モデルナ、アストラゼネカの3社の新型コロナウイルスワクチン接種が進められています。

ファイザー製ワクチンは1回目接種の21日後に2回目の接種を、モデルナ製ワクチンとアストラゼネカ製ワクチンは1回目接種の28日後に2回目の接種をうけることで免疫が獲得される仕組みになっています。

1回目接種と2回目接種の間隔がメーカーによって違ったりはしますが2回接種が必要なことは各メーカーで共通です。

2回目接種が終了してからさらに8ヶ月ほど間隔をあけて接種することが予定されているのが3回目の接種(ブースター接種)です。

ブースター接種には基本的には1・2回目に使ったのと同じワクチンの接種が想定されていますが、供給量の状況によっては異なるメーカーのワクチンが用いられる ”異種混合接種” も検討されています。

 

2. なぜワクチンの3回目接種が必要なの?

ワクチン2回接種によるコロナウイルス感染や重症化の予防効果のデータは示されていますが、ワクチン接種から時間が経つにつれてその効果が弱まることも指摘されています。そのため、3回目接種で予防効果を再び高めること狙いとなっています。

10月18日時点で全国で1回目接種終了者が75%、2回目接種終了者が67%となっています。若年者ではこれから1回目接種を迎える人も多いでしょうから、1ヶ月後には全人口の75%以上の人が2回目接種を終えていることが予想され、さらにはその8ヶ月後の2022年7月には全人口の8割近い人がブースター接種を終えていることが想定されますので、希望的観測で言えば来年の夏~秋頃にはかなり感染の終息が近くなっている可能性があります。

 

3. 3回目接種の問題はある?

1、2回目で大きな副反応が起きなければ3回目になってはじめて大きな問題が起きる可能性は高いとはいえませんが、わずかな確率で健康問題が起きる可能性はあると思われます。

私自身は必ず3回目を接種するつもりで周囲の親しい人たちにも3回目を勧めますが、接種するかどうかは1、2回めと同様に各人に判断していただくことになろうかと思います。

また、先進国と発展途上国間のワクチン供給の不平等の問題はあるかもしれません。日本での供給を急ぐとともに途上国への供給も進めていく施策を期待します。

 

まとめ

新型コロナウイルスワクチンの3回目接種に関してお話しました。

感染者は日に日に少なくなりポストコロナの予感もありますが、これまで一人一人ができる感染症予防を続けていくことが何より大事と考えます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。それでは。