Dr. ひゅうご のブログ

アラフォー内科医です。生活習慣病や消化器疾患の診療、内視鏡治療に携わっています。

毎日の運動で ”元気に長生き”しよう

こんにちは、ひゅうごです。

今日は運動の効用などお話していきます。

 

糖尿病の患者さんの運動療法の知見をもとにお話しますが、糖尿病でない方にも参考になることが沢山ありますので読んでもらえたら嬉しいです。

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※糖尿病・その他の基礎疾患のある方は事前に主治医に許可を得てから運動に取り組みましょう

糖尿病とは

そもそも、糖尿病の人は血糖値を下げるインスリンというホルモンの作用が不足して慢性的な高血糖状態にあります。

いきなり難しくなった!と思わないでください(笑)
わかりやすく説明していきますね。

高血糖だけなら無症状のことも多いですが、高血糖状態が長年にわたると様々な問題がおきる可能性があります。
糖尿病から引き起こされる問題を合併症とよびます。


糖尿病の合併症として代表的なのは
・慢性の腎不全→悪化した場合に血液透析が必要になる可能性があります
・網膜症→失明する恐れがあります。

・神経障害→感覚を感じにくくなったり、自律神経の問題が起きたりします。

その他にも心筋梗塞脳卒中などの重大な合併症がひきおこされるリスクがあります。

糖尿病の基本をおさえたところで運動のメリットを見てみましょう。

運動療法

運動の血糖を下げる作用について簡単に説明します。
・すぐの効果    運動開始後数分以内に筋細胞内へ糖が取り込まれ血糖値が下がります
・ゆっくりの効果      運動による筋肉量の増加・内臓脂肪の減少により血糖値が下がります。

運動をすると、直後からしばらくしても血糖値を下げ続ける効果があるので健康法としてはとっても優秀!ということです。

有酸素運動

立って運動ができる人は、ウォーキング・ジョギング・ランニングなどを試してみましょう。
立って運動するのが難しい人は、座ってもも上げ・つま先立ちをしたり・プールでのウォーキングがおすすめです。

運動量はまず1日30分もしくは歩数で8000歩を目標としましょう。

筋トレ(レジスタンス運動ともいいます)

男性であればたくましい二の腕に憧れるものですが(笑)まずは体幹と上下肢の大きな筋肉をターゲットにしましょう。

大きな筋肉を鍛えたほうが効率よくエネルギーを消費してくれるからです。

具体的には
・腕立て伏せ →膝をついても構いません
・仰向けからの腹筋 →おなかを触って腹筋が緊張していることを確認します
・スクワット →きつければ椅子に座った状態からでOKです

などがおすすめです。

1セット10回くらいを目安に少しずつ回数を増やしたり強度を上げたりしましょう。
ジムでのマシーントレーニングも強度を簡単に調整することができるのでおすすめです。

柔軟運動

直接血糖を下げる効果は小さいのですが有酸素運動無酸素運動をする下準備になります。
柔軟運動で関節可動域が小さくなるのを予防しましょう。

高齢の人の歩幅が小さくなる主な原因として筋力の低下と関節可動域の低下があります。
筋トレに加えて柔軟運動をして歳をとってもかっこよく大股で歩きたいですね♪

まとめ

人の身体は”替えのきかない自動車”に例えられることがあります。



一生付き合っていく一つきりの身体ですので、毎日の運動でメンテナンスしてあげましょう!
それでは。