Dr. ひゅうご のブログ

アラフォー内科医です。生活習慣病や消化器疾患の診療、内視鏡治療に携わっています。

2型糖尿病治療薬の ”GLP-1製剤” について

こんにちは、ひゅうごです。

今日は美容の分野でも話題になっている、糖尿病治療薬のGLP-1製剤についてお話したいと思います。

GLP-1製剤とはf:id:rapuchang:20211026193004p:plain

GLP-1製剤というのは総称で現在いくつかの商品が日本で使用できるようになっています。

今日は代表的なものとして2010年頃から使われているビクトーザ®という注射薬を取り上げます。

GLP-1製剤 ビクトーザの効果は


ビクトーザの ”添付文書”というお薬の説明書には、2型糖尿病の治療薬であること、作用機序として”グルコース濃度依存的に膵β細胞からインスリンを分泌させる” とあります。

つまり、血糖値が高いときには血糖降下ホルモンであるインスリン分泌を増やして血糖を下げ、血糖値が低いときにはインスリン分泌を増やさないので血糖に影響を与えない、というとても都合よく働いてくれるホルモンです。

GLP-1製剤 ビクトーザのデメリットは


しかし デメリットとして、可能性が高くはありませんが低血糖・急性膵炎・嘔吐腹痛・甲状腺腫瘍・腸閉塞などの問題を起こしうることも記載されています。また妊婦の方に投与すると胎児の奇形が起きてしまう危険性も報告されていますので、女性の方は特に注意が必要です。

 胃腸障害の発現を軽減するためには、低用量より投与を開始して用量を少しずつ増やすことが有効です。

またインスリンも含めた自己注射薬の一般的な注意事項もあります。

自己注射した針は感染や怪我のの恐れがあるので適切な処分(決められた適切な廃棄用容器にいれて医療機関にもちこむ)をする必要があります。

ですので、ビニール袋にいれて一般のゴミ収集にだしたりするのは非常に危険なので避けなければいけません。

美容クリニックでの GLP-1製剤 ビクトーザ

また、副次的な減量の効果も報告されていて最近はこちらを目的に自由診療でGLP-1製剤を処方する美容クリニックも増えてきています。

また改めて美容領域でのGLP-1製剤の使用についてはお話していきたいと思います。

まとめ

今日はGLP-1製剤 ビクトーザに関して簡単にお話しました。


それでは。