Dr. ひゅうご のブログ

アラフォー内科医です。生活習慣病や消化器疾患の診療、内視鏡治療に携わっています。

大腸がんの検査うけていますか?  大腸がん その①

こんにちはひゅうごです。

今日はたまには医者らしく(笑)ということで、大腸がんについて話したいと思います。
日本人の食生活はここ数十年で欧米のものに近くなり、大腸の腫瘍の発生率や大腸がんによる死亡が増えてきています。

今回は診察室で患者さんによく聞かれる

①大腸がんになりやすい食事 

②大腸がんになりやすい生活習慣 

③逆に 大腸がんになりにくい食事や生活習慣 

についてお話します。

 

①大腸がんになりやすい食事

・高カロリーな食事  
高カロリーというと、ラーメンやハンバーガーや焼き肉など外食メニューの多くが該当してしまいます。ときどき(週に2~3回)食べる分には問題ないと思いますが、毎日の外食が当たり前になっているような人は少し頻度を減らしたほうがいいでしょう。

 

・多量のアルコール
1日のアルコール摂取量の適量は20gといわれています(厚生労働省eヘルスネット)。これはビールであればおおよそ500ml(中瓶1本)です。女性は男性より体格が小さい分アルコール処理能力が低いのでさらに控えたほうがベターです。お酒の強い弱いによってリスクはかわりますが、だいたいこの量を目安にしてみてください。

 

②生活習慣
・喫煙
たばこは肺がんだけでなく、ほとんどすべての(!)がんのリスクを高めると考えて問題ないと思います。現在 吸われてる人は長生きのためまずは減煙、最終的には禁煙を考えてみてください。

 

③大腸がんになりにくい食事や生活習慣

・適度な運動
適度な運動は大腸がんだけでなく糖尿病や高血圧や高脂血症の予防・改善にも有効です。いきなりランニングや筋力はハードルが高いと思いますので、近所のウォーキングから初めてみてはいかがでしょう?

 

・食物繊維
食物繊維は腸内の善玉菌の増殖をうながしたり、便秘の改善の効果もあります。きのこや海藻や玄米には食物繊維が豊富に含まれていますので意識的に摂取したいですね。きのこや海藻でしたら乾燥タイプが長持ちしてスペースをとりません。キッチンに常備しておくのもいいでしょう。

 

まとめ
今日は 大腸がんになりやすい食事、大腸がんになりやすい生活習慣、逆に大腸がんになりにくい食事や生活習慣についてお話しました。残念ながら、これらで絶対に大腸がんにならないとはいえないのですが、小さなつみ重ねを続けることが「元気に長生き」につながると思います。みなさんの健康の一助になれましたら幸いです。それでは。

 

参照:大腸ポリープ診療ガイドライン2020 日本消化器病学会